「新人オペレーターに通話時の注意点を教えたいけれど、何を教えたらいいか分からない」
そんな風にお悩みではないですか?
この記事では、「電話をとる時」「電話応対中」「電話を切る時」の3つに分類し、電話応対の注意点を解説します。ちょっとした言動が引き金となってクレームに発展しないよう、ぜひ最後までチェックしてください。
電話をとる時の注意点
受電し、話し始める際の注意点は、以下の2点です。
・待ち呼をとる際の第一声は、「大変お待たせいたしました」
「笑声」で第一印象をアップ
第一印象を良くするために、声から笑顔が想像できるような「笑声(えごえ)」で受電しましょう。
コールセンターに電話してきた顧客の多くは、オペレーターの応対によって会社の良し悪しを判断します。特に電話がつながってから10秒以内に決まる第一印象は記憶に残りやすく、後の評価にも大きく影響するため重要です。暗い声や冷たい言い草では、会社全体のイメージダウンにつながるでしょう。
そのため、入電を歓迎する雰囲気や、明るく誠実な印象を与えられるように、受電後の第一声から声のトーンには十分気を付けましょう。
・口角を上げて話す
・「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の「ファ」や「ソ」の音をイメージする
・言葉に感情を込める
参考:コールセンターの「声のトーン」とは?顧客対応で意識すべきポイントを解説
待ち呼をとる際の第一声は、「大変お待たせいたしました」
電話応対の第一声は職場によって作法が異なりますが、お客様をお待たせしている「待ち呼」を受電する場合は、「大変お待たせいたしました」の一言を添えましょう。
オペレーターが応答できず、顧客を待たせているコールのこと。「あふれ呼(あふれこ)」とも言います。
電話応対中の注意点
問い合わせの内容を伺い、応対する際の注意点は、以下の6点です。
・保留時間は1通話60秒以内
・口癖を出さない
・社内用語や専門用語は使わない
・相手の話を遮らない
・騒音が入らないようにする
正しい言葉遣いで話す
電話応対の際には、特に言葉遣いに注意しましょう。
声のみでやり取りする電話応対では、対面以上に言葉遣いや敬語の使い方が注目されます。
つい使いがちな間違った言葉遣いには、以下のようなものがあります。
・「下のお名前を教えていただけますか?」
・「〇〇(社内の人の名前)はお休みをいただいております」
・「~のほう」「~する形」
以下の記事でコールセンターのNGワードと正しい言葉遣いを詳しく解説しているので、この機会にぜひご一読ください。
▶【シーン別】コールセンターで使ってはいけないNGワード20選
また、フレンドリーなお客様と話している時でも、オペレーターが馴れ馴れしい口調や「そうなんですか~」「ですね~」といった語尾を伸ばすのはNG。会社に対する信頼を損ねる可能性があるため、一つひとつの言葉遣いに気を配りましょう。
保留時間は1通話60秒以内
通話中、情報の確認やSVへの相談で保留をする場合は、以下のポイントを押さえましょう。
・保留時間は1通話60秒以内
・1回の保留時間は30秒以内
・どうしても保留が30秒を超えそうな場合は、一度保留を解除し、
そのままお待ちいただくか、折り返しにするかを確認する
確認作業を行うオペレーターにとって30秒は一瞬ですが、”待たされている”お客様にとっては長く感じるものです。保留時間が長引くほど顧客満足度は低下します。
そのため、すぐに確認がとれる内容以外は「お調べして後ほどご連絡いたします」と折り返しにする方が安全です。
口癖を出さない
電話応対中に、「えー」「えっと」「あのー」「はいはい」といった口癖が出ないように気を付けましょう。
オペレーターが同じ言葉を繰り返すと、顧客の意識は本題から逸れてしまいます。同時に、話し手の「焦り」や「自信のなさ」が強調され、回答内容への信頼性まで低下する恐れがあるのです。
口癖は無意識で発しているケースが多いため、まずは身近な上司や同僚に確認して自覚することから始めましょう。口癖をなおすには、電話応対が得意なオペレーターの言葉をトークスクリプト化し、その通りに話す経験を重ねるのが有効です。
社内用語や専門用語は使わない
顧客との通話中には、社内用語や専門用語の使用は避けましょう。
社外や業界に精通していない人にとっては意味が分かりづらく、意思疎通に支障が出るからです。また、社内と社外の区別がついていないというマイナスの印象も与えてしまいます。
そのため、お客様との会話では、分かりやすい言葉に言い換える必要があります。普段から”どう言い換えるか”を社内で共有しておくと良いでしょう。
相手の話を遮らない
コールセンターに限ったことではありませんが、相手の話を途中で遮り、一方的に話をするのはマナー違反です。
待ち呼が溜っていたり通話が長引いたりすると、つい電話を早く切り上げることに意識が行きがちですが、必ずお客様が話し終わったのを確認してから回答しましょう。
傾聴の姿勢でお客様と信頼関係を築くとともに、先方の言いたいこと・求めていることを正確に理解し、的確な回答が出来るようになります。
騒音が入らないようにする
通話中の騒音にも注意が必要です。
騒音によってオペレーターの声が聞き取りづらいだけでなく、騒々しさが原因で会社の心証を悪くする危険性があるからです。
コールセンター内で発生する騒音には、以下のようなものがあります。
・オペレーター同士の雑談の声
・隣の部署の話し声
・業務連絡の声
・離席する際の物音
・移動する際の足音
・パソコン操作の音
騒音対策について詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
▶「うるさい!」から脱却。コールセンター内の3つの騒音対策
電話を切る時の注意点
応対が終わり、電話を切る際の注意点は以下の2点です。
・顧客が先に切るまで待つ
折り返す場合は確認事項を忘れない
お客様へ折り返しのご連絡を約束した場合には、電話を切る前に顧客情報を漏れなく確認しておきましょう。
主な確認事項は、以下のとおりです。
・会社名
・部署名
・氏名
・用件
・折り返し先の電話番号
・電話がつながりやすい時間帯
特に、別の担当者に引き継いで折り返し連絡をしてもらう場合に、「用件」を聞き忘れるケースが多いので注意しましょう。引き継いだ担当者が用件を知らずに折り返すと、その電話でお客様の質問や要望に応えられない可能性があるからです。
お客様をさらにお待たせする事態にならぬよう、相手が拒まない限りはヒアリングを行い、折り返し連絡に備えましょう。
顧客が先に切るまで待つ
応対が終わったら、お客様が先に電話を切るのを待ちましょう。
これは、「電話をかけてきた相手より先に切らない」という一般的な電話のマナーに則った注意点です。また、電話を切る際の「ガチャン」という音で相手を不快にさせる心配もありません。
ただし、先方がなかなか電話を切らないケースもあるでしょう。沈黙が続くようであれば、オペレーターから切ってOK。固定電話機を使用している場合は受話器を直接置かず、手を使って静かにフックボタンを押して切電してください。
まとめ
コールセンターにとって、電話応対は業務の中心です。そのため、本記事で解説した通話時の注意点は、以下のような手段で全オペレーターに徹底してもらう必要があります。
・社内マニュアル化する
・ロールプレイの研修を行う
・SVやオペレーター間で情報を共有する
「会社の顔」として誇れる電話応対ができるよう、ぜひ社内一丸となって取り組んでください。
「CallConnect」は、クラウド型のコールセンターシステムです。会社名や用件などを通話時に保存でき、他担当者が対応する場合も内容を確認しながら通話できます。
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