こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。
コールセンターのオムニチャネル化が進み、電話だけでなくメールやチャット、FAQ、SMS、LINE、SNSなど、文章による顧客対応が広まっています。
▼オムニチャネルについては以下の記事で詳しく解説
コールセンターにおけるオムニチャネルとは?メリットや導入の注意点を解説 - CallConnect BLOG
そんな中、「うちのカスタマーサポートの文章力は大丈夫?」と、漠然とした不安を抱えている管理者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、カスタマーサポートに求められる「文章力」の内容と、スキルを伸ばす4つのポイントについて解説します。
文章を書くコツを知れば、メール対応などにかける時間を短縮し、よりスピーディな顧客対応が実現するので、ぜひ最後までチェックしてください。
カスタマーサポートに必要な「文章力」とは
「文章力」とは、文章によって言いたいことを正確に伝える力のことです。
より具体的に、カスタマーサポートではどのような文章力が求められるのかを定義すると、以下のように言えるでしょう。
・必要最低限の時間で文章が書ける
・顧客満足につながる文章が書ける
メールや有人チャット、FAQの作成など、カスタマーサポートで文章を書く様々なシーンにおいて、この3つの力が求められています。
それでは順に説明していきます。
分かりやすい文章が書ける
カスタマーサポートにおいて必須ともいえるスキルは、分かりやすい文章が書けることです。お客様の問い合わせに対する返信がいくら迅速でも、いくら丁寧でも、難解で正しく伝わらなければ意味がありません。
分かりやすい文章を書くには、読みづらい文体や曖昧な表現を避け、誰にでも誤解なく伝わる明快な表現を使う必要があります。
オペレーターが分かりやすい文章を書けるか否かは、文面を見れば比較的簡単に判断可能です。定期的にメールやチャットの対応履歴をチェックし、指導が必要なオペレーターがいるかどうかを確認しましょう。判断基準に迷う場合は、次章「文章力を伸ばすポイント」を参考にしてください。
必要最低限の時間で文章が書ける
毎日何十通ものメールに対応するカスタマーサポートにおいて、必要最低限の時間で文章を書き上げる能力は重要です。
文章力に自信がないオペレーターの多くは、文を書くのに膨大な時間を要するために苦手意識を抱いています。特にメール対応は、その場で会話のキャッチボールをする電話対応と違って考える猶予があるため、「敬語は合っているか」「記録として残っても問題ないか」と悶々とし、余計な時間と手間がかかってしまいがちです。
そのため、定期的にオペレーターのメール対応時間を計測し、文章作成にどれ位の時間を要しているかを確認するようにしましょう。文章を書くのが早いオペレーターと遅いオペレーターの違いを探ることで、どんなフォローが必要かが見えてくるはずです。
顧客満足につながる文章が書ける
下図のとおり、メールやチャット、SNSといったノンボイスチャネルに対応するコンタクトセンターが増える中、文章での対応における顧客満足を無視することはできません。
引用:コールセンター白書2020,リックテレコム,コンタクトセンターが対応しているチャネル(複数回答)メール対応で顧客満足度を上げるには、以下3つのポイントを押さえる必要があります。
・迅速な返信
・気持ちや丁寧さなど、プラスαを感じる文章
つまり、お客様が抱える疑問をスピーディーに解決した上で、期待を上回るメッセージを送って初めて、顧客満足度が向上するのです。
例えばあるECサイトでは、本文に以下2つの工夫を加えることで、他社と差別化を図っています。
・ショップを選んでくれたことに感謝を示す
・お客様の名前とオリジナルメッセージを添える
また、必要最低限の時間で3つのポイントを押さえるには、メールテンプレートの活用が有効です。お決まりの文章はテンプレートを利用して手間を省き、お客様個人に向けた文章を書く余裕をつくりましょう。
カスタマーサポートの文章力を伸ばすポイント
では、文章力を伸ばすためには、具体的にどうしたらいいのでしょうか?
ここでは、簡単に文章力を向上できるポイントを4つご紹介します。
・結論は先に言う
・見た目も大切に
・文章に気持ちを込める
文章はシンプルに
分かりやすい文章を書くには、不要な言葉を削り、できるだけ簡潔に書く必要があります。
より具体的には、以下のような要点を押さえておきましょう。
・専門用語、社内用語は簡単な言葉に置き換える
・主語と述語は離さない
・「その」「あの」といった指示語は使わない
・一文の長さは60文字以内
・一文に込めるメッセージはひとつ
文章は長くなるほど読み手に負担をかけ、何を伝えたいのかが分かりづらくなります。
文章力向上の第一歩としてシンプルな文章を心掛けるだけで、文面は大きく変化するはずです。
結論は先に言う
分かりやすい文章を書くためには、「結論が先、説明は後」という型を基本にしましょう。
例えば以下の例なら、赤文字で示しているのが結論です。
例:
〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社●●カスタマーサポート担当でございます。
早速ですが、お問い合わせいただいた以下の件について、ご案内いたします。
>●●プランに商品Aは含まれますか?
●●プランには商品Aは含まれません。
必要な場合は、オプションとして別途ご購入いただく必要があります。
オプション商品のリストは、以下のページをご参照ください。
URL:https://www~
上記をご確認いただき、その他ご質問、ご不明な点がございましたら、
折り返しご連絡いただけますと幸いです。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
冒頭で結論を明示する型を守ることで、誰にでも誤解なく伝わるとともに、文章を書くスピードも上げることができます。
見た目も大切に
メールやFAQの回答などの文章は、「見た目」も非常に重要。
文字や行間が詰まっている文章は、ぱっと見ただけで読む気を失ってしまうからです。
読みやすい文章にするためには、以下のコツを押さえましょう。
・「冒頭の挨拶」「本文」「締めの挨拶」の切り替え時に、空白行を入れる
・ひらがなと漢字をバランスよく使う
ひらがなと漢字の適切な割合については諸説ありますが、目安は「ひらがなが7~8割」、「漢字が2~3割」です。
漢字が多いと堅く、分かりづらい印象を与えるので、以下のような言葉もひらがなの方が適しています。
・有り難うございます。⇒ありがとうございます。
・宜しくお願い致します。⇒よろしくお願いいたします。
・是非⇒ぜひ
・出来る⇒できる
文章に気持ちを込める
無機質になりがちなメール文章ですが、お客様に共感したり感謝の思いを伝えたりと、文章に気持ちを織り込むことで顧客満足につながります。
文章に気持ちを込めるコツは、以下のとおりです。
・商品やサービスの利用について感謝の言葉を入れる
・本文にお客様の個人名を入れる
・お客様の状況に合わせたオリジナルの表現を入れる
「お客様の状況に合わせたオリジナルの表現」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、お客様のメールに書かれていることを参考にするので、難易度は高くありません。
以下を参考に、お客様に寄り添う文章を検討してみてください。
・「母親の誕生日プレゼントに商品を送りたい」と書かれている場合
⇒お母様への大切な贈り物を弊社でお選びいただき、誠にありがとうございます。
・「電話がつながらず、仕方なくメールした」と書かれている場合
⇒この度はお電話がつながりづらく、お手間をおかけし大変申し訳ございません。
まとめ
電話応対はもちろんのこと、文章でのコミュニケーションが増えている昨今だからこそ、オペレーターの文章力も顧客満足度に直結します。
管理職の皆様は、
・メールテンプレートを定期的にメンテナンスする
・オペレーターの文章力を定期的にチェックする
(分かりやすい文章が書けるか/必要最低限の時間で文章が書けるか/
顧客満足につながる文章が書けるか)
・文章力を育成する研修を行う
といった面からも、オペレーターのスキルを底上げしていきましょう。
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