こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。
コールセンター業務を支えているオペレーター達。クレームなどによるストレスが多い環境にもかかわらず、いつも素晴らしい対応をみせてくれます。
ところで、あなたの職場で働くオペレーター達は自身のモチベーションをしっかりと保てているでしょうか?
オペレーターのモチベーション低下は、コールセンター運用においてさまざまなマイナスな事態を引き起こす要因になります。
そこで今回は、オペレーターのモチベーションを向上させる方法を解説します。
コールセンターの現場で採用されている、モチベーション向上への施策もあわせてご紹介します。今後取り入れる施策の参考にご活用ください。
オペレーターのモチベーション向上が必要な理由
オペレーターのモチベーション向上は、コールセンター運用をするうえで欠かせません。その大きな理由として、コールセンターの離職率の高さが関係しています。
『コールセンター白書2021』によると、オペレーター全体の離職率を聞いたアンケート結果は以下のとおりです。
- 出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2021』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.26/P70
この結果だけみると、昨今の離職率は低下傾向にあることがわかります。しかし、これは新型コロナウイルスによる特需の一種に過ぎません。
新型コロナウイルスの影響で、観光業や飲食業が大きな打撃を受けました。そのため、それら業種からの転職組がコールセンターに流入していると考えられます。
つまり、仮に今後ウィズコロナの風潮が広まれば、現在好調である人材確保の面に陰りが出るのは明白なのです。
そのことから、コールセンター各社は既存のオペレーターや管理者の離職を防止するため、より一層スタッフのモチベーション向上に対する施策を講じる必要があるのです。
関連記事:新人オペレーターの離職率を下げる5つの指導法とは?
現場で実施されているモチベーション向上施策
では、現場で実際にオペレーターのモチベーション向上のため実施された施策にはどのようなものがあるでしょうか。
再確認となりますが、オペレーターのモチベーション維持や向上の主命題は離職率を抑えることです。
そこで今回は、『コールセンター白書2020』から、実施した離職予防施策を聞いたアンケート結果をご紹介します。
- 出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P64
多くの企業で「表彰制度を設けている」「フィードバックを強化した」「人材教育プログラムを充実させた」が回答上位に来ています。
これらは現場ですぐに実施できる施策として定番となっていますが、実際に現場で管理者をしていた筆者からみると、効果の有効性はなんともいえません。
例として、表彰制度の導入はオペレーターの業務スキルを認めることによる、業務意欲の向上を狙いとしています。しかし、表彰されるオペレーターはスキルの高い特定の人物に集中することが多く、そのほかのオペレーターへの恩恵はありません。
また、表彰制度の導入により、これまで集計する必要のなかった数値を管理者が計測しなければならず、管理者の業務負担増につながっているケースも多々あります。
このように、既存のモチベーション向上を目的とする施策は、特定のオペレーターに対しては有効なものの、全体に向けた施策としては最適ではないのです。
オペレーターのモチベーションを向上させる方法
オペレーターのモチベーションを向上させる方法を考えるのに、コールセンター各社も頭を悩ませています。
『コールセンター白書2020』によると、今後実施予定の離職予防施策について聞いたアンケートでは以下の回答がありました。
- 出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P65
これによると、各社とも「人材教育プログラムの充実」「フィードバックの強化」「キャリア支援制度を設ける/強化する」に重きを置いていることがわかりました。
この結果を踏まえたうえで、実際に筆者がコールセンター管理者として必要性を感じた、オペレーターのモチベーションを向上させる方法をいくつかご紹介します。
キャリア支援の強化
コールセンターの離職理由に挙げられるものとして、「将来性がない」というものがあります。これはつまり、「自分が出世する姿が想像できない」という意味です。
実際にコールセンターの現場は正社員の割合が少なく、契約社員やアルバイトでほとんどが構成されているケースもあります。契約社員として入社しても、正社員になれない不安を抱えたまま業務に励むようであれば、それはモチベーションが低下しても致し方がないことです。
そのことから、オペレーターへ向けたキャリア支援制度の強化は、モチベーション維持や向上に必要不可欠な要素といえます。
もちろん、正社員への転換だけでなく、管理者への登用など、オペレーターのスキルに応じた職位を与えるキャリアパスの検討も忘れてはいけません。
関連記事:オペレーターやSV必見、コールセンターのキャリアプランを解説〜昇進か転職か〜
コールセンターシステムの導入
コールセンターシステムには、一次対応を自動音声で行ってくれる「IVR」、ボタンひとつで発信できる「クリックコール」、着信時に顧客情報が表示させる「顧客情報ポップアップ」など、さまざまなオペレーター支援システムがあります。
これらのシステムを活用することで、オペレーターにかかる業務上の負荷を軽減し、業務に対する意欲やモチベーションの向上が期待できます。
ただし、オペレーターのスキル平準化やマルチスキル化、応対人員の見直しなど、システムが力を十分に発揮できる環境を整えるのも大切な要素のひとつです。
どのシステムを導入するかは、自社の提供する商品やサービス、運営状況によって変化するため、現在の課題を洗い出すことからはじめるとよいでしょう。
フィードバック精度の強化
多くのコールセンターでは、フィードバックに必要な情報の共有(カリブレーション)がきちんと行われていません。
フィードバックも大別すると二つあり、「顧客対応の直後に課題点を洗い出すもの」「月単位でモニタリングしたコール内容の改善点や個人評価をするもの」に区別できます。
このなかでも後者は、複数の管理者やQA(品質担当者)が同じコール内容をモニタリングして評価するケースが多いため、評価基準が担当者によってバラバラになる恐れがあります。
カリブレーションを行うことで、評価基準の平準化をもたらすだけでなく、オペレーターに対する主観を伴わない“第三者目線”からの評価が可能となるのです。
フィードバックの精度を高め、オペレーターが納得するような説明をできれば、オペレーターのモチベーションを向上させる効果が期待できます。
顧客対応直後のフィードバックのように迅速な指摘が必要なケースでも、可能な限り主観を取り除き、第三者目線で説明するよう心がけることが大切です。
オペレーターのモチベーション向上は容易ではない
改めて、コールセンターにおいてオペレーターのモチベーション向上が重視される理由には、離職率が関係しています。
好調に人員が増加している現在の状況は果たしていつまで続くのでしょうか。
世の中の状況に左右されない強固なコールセンターを作るには、オペレーターのモチベーションが思わず上がってしまうような施策を今後も根気強く検討する必要があるでしょう。
「CallConnect」はクラウド型のコールセンターシステムです。IVRやクリックコール、顧客情報ポップアップ機能でオペレーターの負荷を軽減できます。また、モニタリングや録音機能でフィードバックをしやすい体制構築も可能です。
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