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2023.02.16
インサイドセールスで重要な指標とは?具体的な指標設定方法も解説

顧客と関係性を築く営業手法として、近年ではインサイドセールスが注目を集めています。

しかし、比較的新しい役割なので「どんな指標を立てれば結果に繋がるのか分からない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、インサイドセールスで重視すべき指標について解説します。最終的な目標達成のために指標を設定する手順もご紹介するので、ぜひ最後までチェックしてください。

インサイドセールスとは

適切な指標を設定するために、まずはインサイドセールスの概念について理解しておきましょう。

インサイドセールスとは、多くの見込み客に対して電話やメールを通じてコンタクトをとり、顧客育成を行うマーケティング・営業プロセスの一部です。「資料請求をしただけ」「イベントに参加しただけ」といった段階の顧客に対し、ヒアリングや情報提供を行うことで購買意欲を醸成することを目的にしています。

業務の範囲は会社によって異なりますが、確度の高い顧客は営業部隊(フィールドセールス)に引き継ぎ、対面営業は行わないのが一般的です。そのため、電話だけで営業を行い、アポイントをとることだけが目的の「テレアポ」とは性質が異なります。

インサイドセールスには、以下の2種類があります。

インサイドセールスの種類
・アウトバウンド型インサイドセールス
 新規開拓型のインバウンドセールス。アプローチしたいターゲットリストを
 作成し、電話やメールなどでコンタクトをとって見込み客を作り出す。
 積極的に事業を拡大したいシーンで有効。
・インバウンド型インサイドセールス
 
自社サイトや資料請求、SNS、セミナーなどからアプローチがあった顧客に対し
    返信する形で行うインバウンドセールス。
 問い合わせ件数が多い場合や新規開拓する余裕がない場合に選ばれる手法。

インサイドセールスの種類によって重視すべき指標や目標値が異なるため、まずは自社のインサイドセールスがどちらに該当するかを整理しておきましょう。

インサイドセールスについてより詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてください。
インサイドセールスをわかりやすく。導入メリット、デメリットを解説。 - CallCenter Times(コールセンタータイムズ)

インサイドセールスで重視される指標

インサイドセールスで重視される指標は、以下の5つです。

インサイドセールスで重視される5つの指標
・商談化数、商談化率
・受注数、受注率
・受注額
・架電数
・メール開封率

商談化数、商談化率

インサイドセールスの指標で最も重要なのが、商談化数です。

インサイドセールスの役割は、顧客と良好な関係を築いた上で、確度の高い商談を営業部隊(フィールドセールス)に連携することです。そのため、顧客との関係構築が成功したか否かを判断する指標として、商談化数や商談化率をチェックする必要があるのです。

もし架電数やメール開封率といった他のKPIが達成されているにも関わらず、商談化数が未達成の場合は、ターゲットがずれている可能性や、架電やメールの内容に問題がある可能性があります。過去のデータや成功事例を分析し、原因を分析しましょう。

受注数、受注率

受注数や受注率は売上に直結する指標であり、基本的にはフィールドセールスが担う目標です。しかし、インサイドセールスの最終目的も同じく「売上の向上」であるため、最近ではインサイドセールスの指標としてもチェックされる動きが強まっています。

なぜなら、受注数をインサイドセールスの指標にすることで、より受注の確度を意識した営業活動が期待できるからです。例えば、受注に繋げるために顧客へのヒアリングの精度が向上し、顧客に最適の提案ができるようになるといった効果が想定されます。

一方、低単価な商材の場合には、インサイドセールスが新規顧客の受注や既存顧客のアップセルの役割を担う場合もあります。

いずれの場合も、インサイドセールスならではの細かな顧客対応が、企業のKGIである受注数の向上に繋がるのです。

妥当な目標値を決めるには、1か月程度運用しながら算出した社内の平均を基準に、日々調整するようにしましょう。

受注額

受注した際の金額の大きさをインサイドセールスの指標にすることも効果的です。

商材や申し込むコースが複数ある場合、当然ながら金額の大きいものを受注した方が営業効率は上がります。

そのため、受注額をKPIにすることで、インサイドセールスが見込み客のニーズを的確にヒアリングし、必要な商材を漏れなく提案する動きが活発化することが期待できます。

架電数

インサイドセールスの行動量や電話対応の効率を測る手段として、架電数を指標にする場合があります。特にアウトバウンド型インサイドセールスでは、新規見込み客獲得のためにターゲットリストに架電を行うため、架電数が指標になるケースが多いです。

ただし、インサイドセールスの目的は顧客育成(ナーチャリング)であり、「数多く架電するほど良い」というわけではありません。「1日200件」といったハードな目標を立てると、電話をかけること自体が目的になってしまい、顧客とほとんど話せないため本末転倒です。

架電数はあくまでも顧客との関係性を築くための手段と捉え、受注数や受注率から逆算した数字を目標に据えるようにしましょう。具体的な手順は、次章の「インサイドセールスの指標設定の流れ」で解説します。

メール開封率

定期的にメルマガを配信している場合、メール開封率を指標にすると良いでしょう。メールがどれくらい開封されたかを確認することで、ターゲットがずれていないかや、顧客育成に効果的な内容だったかどうかを振り返ることができます。

メール開封率はターゲットや内容によって異なりますが、ある程度その企業に興味を持っているグループに対して送る場合、15%〜25%程度が目安となります。以下のような点に留意しつつ、開封率の高いメルマガを探りましょう。

<メール開封率を上げる方法>
・配信リストを精査(長期間アクティブでない顧客は外すなど)
・件名を工夫(「読む価値がある」と思わせる件名にする、20字前後におさめる)
・プリヘッダー(件名の下に表示される文章)を活用
・差出人名を工夫(会社名やサービス名を表示させる)
・開封されやすい曜日や時間帯を狙う

インサイドセールスの指標設定の流れ

インサイドセールスの指標設定の流れは、下図の通りです。

【手順1】企業のKGI(Key Goal Indicator)である「受注数」をメインの指標として設定します。

【手順2】受注数の目標から逆算して、インサイドセールスの最重要指標である「商談化数」を算出します。
計算式:受注数の月間目標 ÷ 過去の受注率 = 必要な商談化数

【手順3】「商談化数」を達成するためのサブ指標として、必要な「架電数」を算出します。すべての電話が繋がるわけではないので、過去の電話のコネクト率も考慮しましょう。
計算式:必要な商談化数 ÷ 過去の商談化率 = 50回最低架電数
    最低架電数 ÷ 電話のコネクト率 = 必要な架電数

ハード過ぎる目標設定ではメンバーが疲弊しますし、簡単に達成できる目標でもメンバーのモチベーション低下に繋がる恐れがあります。過去のデータにもとづいて平均よりやや上の目標を設定するようにしましょう。

関連記事: インサイドセールスをわかりやすく。導入メリット、デメリットを解説。
インサイドセールスの架電のコツは?商談獲得率を上げるポイント7つを解説
インサイドセールス部門の立ち上げ手順とは?注意すべきポイントを解説

まとめ

インサイドセールスの指標について、理解が深まったでしょうか?

具体的な指標を設定した後は、PDCAを回しながらぜひ内容をブラッシュアップしていってください。

この記事がきっかけとなり、顧客との良好な関係にもとづく営業活動が活発化することを祈っています。

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