こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。
「在宅コールセンターを始めたいけれど、オペレーターの自宅の騒音対策はどうしたらいいの?」
「お客様から騒音のクレームが入ったけど、改善策はある?」
コロナ禍を受け、コールセンターでの在宅勤務の導入が進む中、このような悩みを抱えている管理者の方は多いのではないでしょうか。
事例に見る 「在宅コールセンター」の作り方|コールセンタージャパン2020年8月号この記事では、在宅コールセンターにおける騒音対策について解説します。
在宅勤務をスタートする前に、オペレーターの自宅の状況を確認しながら、どんな対策が必要かを話し合っておきましょう。
在宅コールセンターの騒音対策 5選
在宅コールセンターの騒音対策には、主に以下の5つの手段があります。
- ノイズキャンセリングマイクのヘッドセットを使用する
- 防音パネルや吸音材を設置する
- 内窓をつける
- 防音ボックスを設置する
- 会議室やコワーキングスペースを借りる
それでは、ひとつずつ説明していきます。
ノイズキャンセリングマイクのヘッドセットを使用する
「ノイズキャンセリング」とは、周囲の声や騒音を低減させる機能です。
最近では多くのイヤホンにノイズキャンセリング機能が搭載されていますが、コールセンター業務においてはマイクにも必須です。オペレーターの周囲で発生するノイズを除去し、聞き手、つまりお客様にクリアな音声を届けることができます。
また、スピーカーフォンやPCに内蔵されたマイクだと周囲の音を拾いやすいため、口元と距離が近く雑音を拾いにくいヘッドセットを使用しましょう。多くのヘッドセットは「単一指向性マイク」という正面の音だけを拾う特性をもつマイクを使用しています。そのため、ペットなどが周囲で音を立てる可能性がある場合などにも適しています。
コールセンターに適したヘッドセットの選び方については、以下の記事でより詳しく説明しています。
防音パネルや吸音材を設置する
隣の部屋の声や物音など、周囲の音を軽減するには、防音パネルや吸音材を設置するのも有効です。
一言に防音パネルと言っても種類は様々です。部屋の壁に貼り付けるものやデスクを囲むパーテーション、卓上パーテーションなどの商品があります。在宅勤務の広がりにより、ホームセンターやオンラインショップには多種多様な防音パネルが揃っているので、一度チェックしてみてください。
壁に貼り付ける場合は、広範囲だとその分費用がかさむため、クローゼットやパーテーションを利用して狭い範囲を集中的に対策するとよいでしょう。
YouTubeでは、防音パネルや吸音材を使用したDIY動画が多くアップされているので、是非参考にしてください。
内窓をつける
車や電車の音など、家の外からの騒音を防ぐには、内窓が効果的です。
なぜなら、室外の音のほとんどは窓から侵入するからです。もし部屋一面に防音パネルを貼り付けたとしても、窓の遮音性能が低ければ音は入ってきてしまいます。
一般的な内窓の騒音軽減効果は、マイナス40デシベル程度です。例えば、内窓を設置することで、80デシベル(鉄道の線路脇くらいの騒がしさ)の騒音を40デシベル(図書館の中くらいの静かさ)まで抑えることができます。
内窓自体の購入や設置に費用がかかるため安くはありませんが、防音効果の高さを考慮すると一考の価値はあるでしょう。
防音ボックスを設置する
防音ボックスとは、ひとり用の箱型個室。部屋の中にもうひとつ個室が増えるようなイメージで、四方が防音素材に囲まれるため、騒音対策として有効です。
ただし、安価なものだと厚手の段ボール製で防音効果がマイナス6デシベル程度。小さめの話し声が約40~50デシベルなので、あまり効果的とは言えません。
騒音に対応するには防音パネルが一体化したボックスを選ぶ必要があり、良いものだと数十万円と高額です。
家の近くに消防署があり騒音が大きい、といった特別な事情がある場合にのみ、検討すると良いでしょう。
コワーキングスペースや会議室を借りる
自宅での騒音対策にコストがかかりすぎる場合や、子どもが家にいる時間だけ外に出たい場合には、近くの会議室やコワーキングスペースを利用しましょう。
電話応対をすることを考えると個室が望ましいので、キーワード「コワーキングスペース 個室」でネット検索したり、以下のようなサイトを活用することをおすすめします。
地域によっては公民館の会議室を借りることもできます。自治体のホームページをチェックしておきましょう。
在宅コールセンターでは、身近な生活音対策も忘れずに!
在宅でコールセンター業務をするにあたり、注意しなければならないのは、普段は騒音として認識していない”生活音”です。
ペットの鳴き声や子どもの声は気にしても、以下のような音は見落としがちではないでしょうか?
- インターフォン
- 固定電話
- 壁掛け時計の時報
- 洗濯機や食洗器
業務が始まる前には、こうした音が鳴らないように設定を変更しておきましょう。
一方で、救急車や消防車のサイレンといった突発的な騒音は、オフィスであっても電話が拾ってしまう場面はあるため、あまり神経質に捉える必要はありません。
留意すべきなのは、上で示したような明らかに「自宅」をイメージさせる生活音です。
意外!?在宅コールセンターに適さない騒音対策
ネット上で目にする騒音対策の中には、以下の2つのように在宅コールセンターに適さず、効果が見込めないものもあります。
- 雨戸を閉める
- 防音カーテンをつける
なぜ効果がないのか、以下でご説明しましょう。
雨戸を閉める
手軽な騒音対策として挙げられる雨戸ですが、あまり効果は期待できません。
一般的な網戸の騒音軽減効果は、マイナス5デシベル程度と言われています。
小さめの話し声が40~50デシベル程なので、防音効果は僅かと言えるでしょう。
雨戸の防音効果を上げたい場合には、雨戸の上に防音パネルを貼ったり、防音専用の雨戸を設置したりと工夫が必要です。
防音カーテンをつける
防音カーテンとは、音を遮るための特殊な加工を施したカーテンのことです。
もちろん通常のカーテンと比較すれば騒音は軽減されますが、以下のような理由からあまり大きな期待はできません。
- 厚みがないので防音効果が低い
- カーテンの隙間から音が出入りする
- 小型犬の鳴き声や赤ちゃんの声など、高音域の音には効果的だが、工事音や車の音など低音域は軽減できない
- 音の発信源から近くないと効果が薄いため、自分が発する音は軽減されるが周囲からの音は軽減されない
突っ張り棒と防音カーテンで防音ブースを作るDIYなどもありますが、厚みのある素材の方が防音効果が高いことを考慮すると、防音パーテーションや吸音材を使用する方が効率的です。
防音カーテンは扱いやすさが魅力ですが、在宅コールセンターの騒音対策にはあまり適していないと言えるでしょう。
まとめ
この記事では、在宅コールセンターの騒音対策について解説しました。
在宅コールセンターが広まっているとはいえ、自宅環境の整備については会社によって差が大きく、オペレーターに一任しているコールセンターも少なくないようです。
しかし、電話応対の品質を保つためには、コールセンター全体で騒音対策に向き合わなければなりません。コスト面などで対策を講じるのが困難なオペレーターに関しては、出社してもらうのも選択肢のひとつです。
人手不足の問題を抱えるコールセンター業界だからこそ、品質とオペレーターの働きやすさの両立が必要です。トライアンドエラーで在宅勤務の正解を探っていきましょう。
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