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2021.11.11
コールセンター運営をより豊かにする!チャネルごとのメリット・デメリット

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こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。

顧客とコミュニケーションを取るチャネルにはさまざまものがあります。

オペレーターと直接音声でやり取りができる電話はもちろん、現在ではメールやチャットなどテキストを活用したものも多く、その手段や方法も次第に増えています。

このように、これまで電話が主体となってきた顧客との接点(チャネル)が多様化した背景にはどのような理由があるのでしょうか。

今回は、コールセンターの現場で活用されているチャネルの種類や、チャネルを運用するにあたって発生しうるメリット・デメリットを解説します。

電話やメールしか使っていないというコールセンターもあるかと思いますが、今後の運用を考えるうえでもチャネルの種類や性質をきちんと理解しておきましょう。

チャネル数が増加した背景を知る

コールセンターにおけるチャネルの数は近年多くなっており、代表的なチャネルである電話対応だけでなく、テキスト、SNSなど、その幅はどんどん広がっています。

では、なぜこれまで主に利用されてきた電話やテキストだけでなく、SNSなどの活用が必要になってきたのでしょうか。

今回は2つの理由を考えていきます。

年齢層によるコールセンター使用率

まずは『コールセンター白書2020』において、コールセンター利用者の年齢層を調査したアンケートをご覧ください。

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参考:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P106

こちらの結果からわかるように、コールセンターを利用する顧客の年齢層は若年ほど少なく、熟年(特に50代以上)が多くなっていることがわかります。

このことから、若年層の顧客を取り入れるための方法として、従来の電話やテキストによるアプローチだけでなく、SNSやチャットボットといった、若年層が手軽に活用できるチャネルが必要となっているのです。

コールセンターの設立目的

コールセンターの設立目的を理解することで、チャネルを増やさなければならない理由がみえてきます。

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参考:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P51

こちらのアンケート結果によると、コールセンターの設立目的として、「顧客満足度の向上」が首位となっています。

つまり、商品・サービスおよび企業自体に対する顧客の印象を良くすることがコールセンターの設立目的だといえるわけです。

この目的を実現するには、顧客との接点を増やし直接やり取りができる環境を整えなければいけません。そのため、チャネル数を増やし顧客が問い合わせしやすい環境にすることで、より多くの接点を生み出そうとしているのです。

また、チャネル数が増えることで、従来主流であった電話やテキストによるやり取りを苦手とする顧客にとっては、心理的負担が軽減され利用しやすくなります。このように、企業だけでなく顧客側のメリットも存在します。

参考:コールセンター運営のポイントとは?立ち上げのプロセスや注意点を解説

実際の現場におけるチャネルの運用状況

電話やメールなど、さまざまなチャネルがあるなかで、コールセンターの現場におけるチャネルの運用状況はどのようになっているのでしょうか?

『コールセンター白書2020』によると、「コールセンターで対応しているチャネル」について調査したアンケート結果は以下のとおりです。

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参考:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P97

こちらの結果では、コールセンターの代表的なチャネルである電話、ならびにメールが高い利用率となっています。

また、2019年調査時より比率が高くなっているのが、「有人によるチャット対応」や「チャットボット」など、テキスト対応に特化したチャネルです。

では、なぜそれらのチャネルへの関心が高まっているのでしょうか?

その背景には、新型コロナウイルスの感染拡大があると思われます。同感染症の拡大により、多くの企業でテレワークが推進されました。

もちろんそれはコールセンター業界も例外ではなく、3密が発生しやすい職場環境であるからこそ、速やかにテレワークへ移行しようと尽力している企業が多くあります。

しかしながら、コールセンターのテレワーク化は、業務環境を整備するのに費用がかかる・個人情報の管理が難しい・管理者とオペレーターの連携が取りづらい、などの問題がありなかなか進んでいません。

そのため、比較的テレワーク化を実現しやすい有人によるチャット対応や、24時間自動で顧客対応をしてくれるチャットボットの需要が高まっていると考えられます。

チャネルの種類やそれぞれのメリット・デメリット

コールセンターで活用されているチャネルにはどのような種類があるのか、メリット・デメリットはどんなものなのか、などについて解説します。

電話

電話対応はその他チャネルに比べ、リアルタイムで直接顧客とのやり取りが可能となるため、迅速かつ正確な対応ができれば、顧客の課題を解決するのに最も適しています。

また、オペレーターによる真摯な対応は、不安を抱えて電話してくる顧客の心理的不安を和らげるというメリットも期待できます。

一方で、電話対応のデメリットとして、24時間対応しているコールセンターが少なく、顧客のタイミングで問い合わせができません。

そのほかにも、オペレーターによってスキルの差が出やすい、繁忙期などはつながりにくくなる、などがデメリットとしてあげられます。

メール

電話と並んでコールセンターの顧客対応チャネルとして活用されているのが、メールです。

メールでの対応は、24時間好きな時間に問い合わせができる、やり取りの内容がすべて記録として残る、電話対応にありがちな言い忘れを防止できる、などのメリットがあります。

しかし、電話対応のような即時回答は期待できない、文章によっては意図が伝わりにくく何度もやり取りをしなければならない、などのデメリットもあります。

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)

SNSは若年層を中心に定着しており、情報発信の場としてとても有効です。
特に新規顧客の獲得やサービスのブランディングに適しており、企業では広報担当やマーケティング担当が運用することが多いです。

SNSは若年層に向けた情報発信に適している一方、利用していない熟年層へのアプローチはあまり期待できません。

また、ほかのチャネルと比較すると、すべての顧客からの問い合わせに対応することが難しいというデメリットもあります。そのため、問い合わせを担うチャネルとしては現在でもあまり普及していません。

チャット(有人)

チャット対応は電話同様リアルタイムでのやり取りが行われるため、メールのように返信を待つ必要がないことから、迅速に問題を解決したいという顧客の要望に適しています。

また、チャットは手軽に活用できる問い合わせ手段として、電話対応を嫌う傾向にある若年層の顧客に好まれています。

しかし、文章によっては意図が伝わりにくい、有人チャットの場合、担当者へつながるまでに時間がかかる可能性がある、などの点が課題です。

チャットボット

チャットボットとは、顧客の問い合わせに対して、人間に代わってAIが自動で回答してくれるシステムです。

24時間対応が可能であり人件費も発生しないため、簡易的な問い合わせを対応する窓口として有効です。

また、有人による対応件数を減少させるための手段として、チャットボットが使われることも多くあります。

しかし、プログラムされた定型的な質問にしか答えることができないため、顧客一人ひとりに適した回答ができません。そのため、「顧客の期待に応えられない」といったデメリットが指摘されています。

参考:カスタマーサポートにおける応答時間の目安と短縮方法を解説

コールセンターにおけるチャネル運用は今後どうなるのか

コールセンターにおけるチャネル運用の今後はどうなっていくのでしょうか?

『コールセンター白書2020』によると、「今後対応予定のチャネル」について調査したアンケート結果は以下のとおりです。

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参考:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2020』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.16/P98

この結果から、「有人によるチャット対応」や「チャットボット」の活用を検討している企業が多いことがわかります。

テレワーク化や感染症対策、有人による対応件数の減少などを目的として導入が進んでいるチャットやチャットボットが、近い将来、コールセンターの主要チャネルである電話やメールと肩を並べるときがくるかもしれません。

電話やメールのみに注力していたコールセンターは、これからさらに顧客のニーズに適したチャネル選びが必要となってくるでしょう。

コールセンターの成功はチャネルの最適化にかかっている

コールセンターを運営するうえで、どのように顧客と接点を持つかはとても大切です。

現在のコールセンターには、電話やメールといった従来のチャネルだけでなく、チャットやチャットボットなど、オムニチャネルに対応したコールセンターの構築が求めらてています。

今後さらに加速するであろうテレワーク化や感染症対策に向けた取り組みの動向を注視しながら、顧客とのつながりを持つための施策を検討しなければならないでしょう。

CallConnect」は、クラウド型のコールセンターシステムです。
Zendesk などのメールサポートツールや、Intercomなどのチャットツールと情報を共有し、オムニチャネルでのコールセンター対応を可能にします。
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(参考書籍)

●「コールセンター白書2020」

月刊コールセンタージャパン編集部/株式会社リックテレコム/2020.10.16

●「図解でわかる コンタクトセンターの作り方・運用の仕方」

(著)有山裕孝・仲江洋美・市瀬眞/株式会社日本実業出版/2021.3.1

合同会社selfree selfreeは「愛される企業を増やす」を企業理念に、取引先やパートナー、社員に対して真摯誠実な会社を増やすことを目標に日々行動しています。
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