こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。
「コールセンターに転職したい」
そう考えている方もいると思います。もちろん、転職ともなれば求人のどこを参考にしたらいいのか、どういった企業を選んだらいいのかなど、疑問や不安も多いことでしょう。
そこで今回は、コールセンターに転職したい方に向けて、応募先の企業を見極めるコツや面接時に確認しておきたいポイントについて解説します。
コールセンターは他業種と比べて入社しやすいという話もありますが、実際はどうなのでしょうか?ぜひ本記事を転職時の参考にしてください。
- 他業種からコールセンターへ転職できる?
- コールセンターへ転職した場合のメリット・デメリット
- 転職先のコールセンターはどのように選ぶべきか
- 面接時に確認しておきたいポイント
- 持ち前のコミュニケーション能力をコールセンターで発揮しましょう
他業種からコールセンターへ転職できる?
コールセンターは他業種からの転職が容易だとよくいわれています。結論からいうと、オペレーター採用であれば他業種かつ未経験での転職は容易です。
コールセンターは未経験者を積極的に採用している企業が多くあります。その理由として、「これまでの経験と入社後の研修によって基本的な電話対応はできるだろう」という認識があるからです。
ただし、これはあくまでオペレーター採用時の基準でしかありません。オペレーター以上の職位にあたる、LD(リーダー)、SV(スーパーバイザー)、MG(マネージャー)など、いわゆる管理者の採用になると、未経験からの転職は難易度が高くなります。
LDについては未経験者の採用を行っている企業がそれなりにあります。一方、それ以上の職位になると、「別のコールセンターでLDやSV経験がある」「他業種でマネジメント経験がある」など、管理業務の実務経験を持つ人材を求める企業が大半です。
そのため、コールセンターにおける上位職での転職を希望するのであれば、最低限のマネジメント経験を持っていることがひとつの指標となります。
また、契約社員なのか正社員なのかによっても転職難易度は異なります。最も採用されやすいのは「オペレーター採用かつ契約社員」という組み合わせです。
近年では、人材確保の観点から正社員雇用をウリとしているコールセンターも多く存在しています。とはいえ、すべての企業がそのような対応をしているわけではないため、希望の雇用形態かどうかを応募時に確認する必要があるでしょう。
コールセンターへ転職した場合のメリット・デメリット
コールセンターへ転職した場合のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
≪メリット≫
■服装自由の職場が多い
コールセンターの多くは、奇抜過ぎなければ比較的カジュアルな服装での業務が可能です。
しかし、クライアント企業のビル内にコールセンターが併設されている場合などは、ドレスコードが決まっているケースも少なくないため、募集要項や面接時に確認する必要があります。
■給与が高い
コールセンターでは、未経験者であってもほかの業種より給与が高く設定されています。
『コールセンター白書2021』によると、採用時の平均時給を聞いたアンケート結果は以下のとおりです。
- 出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2021』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.26/P69
地方と首都圏での最低賃金額の差や、従事する業務内容(テクニカルサポートは時給が比較的高い傾向にある)によって金額に違いはあります。とはいえ、地方における時給1,000円は好待遇に分類される業種であることはいうまでもありません。
■研修がしっかりしている
就業期間や業務内容によって異なるものの、コールセンターの初期研修では、基礎的な電話対応時の言葉遣いや商品知識など、最低限の顧客対応ができるようにカリキュラムが作られています。
入社時の研修は、実際の電話機を用いたロールプレイングやトークスクリプトなどの紙資料による座学がメインとなっており、コールセンター未経験の方でもついてきやすい構成となっています。
■前職の経験が発揮できる場合もある
例として、前職で外国語を用いた仕事をしていた場合、外国の方への対応が必要となるコールセンターでその知識や経験を発揮できます。
コールセンター転職を検討する際は、前職(または現職)での知識や経験を活かせる業務内容であるかどうかを確認してみるとよいでしょう。
≪デメリット≫
■クレーム対応などによるストレス
クレーム対応などによるストレスは、コールセンター業務におけるデメリットのひとつだといえます。
しかし、クレームの多くはオペレーター本人に向けられたものではなく、商品やサービス、ほかの担当者への疑問や怒りなど、直接自分に関係のない要素が大半です。
「自身に直接的な落ち度はない」ということを念頭におきながら対処することで、精神的な疲弊を防げます。これからコールセンター業務をはじめようと考えている方はぜひこの認識を取り入れてください。
■専門知識の習得が困難
業務内容によりますが、高い専門性が求められるテクニカルサポートなどの部署では、機器の操作方法や仕組みなど、より専門的な知識が要求されます。
とはいえ、それに見合った高い給与が支払われるなどのメリットがあるため、前のめりになって学ぶ姿勢のある方にはデメリットと感じないかもしれません。
参考:オペレーターやSV必見、コールセンターのキャリアプランを解説〜昇進か転職か〜
転職先のコールセンターはどのように選ぶべきか
転職先のコールセンターを選ぶ際に確認しておきたいポイントを解説します。
※給与や福利厚生のように一般的に確認すべきとされる項目は省いて紹介します。それらが希望に沿っているかは募集要項や企業のホームページで確認してください。
業務形態
コールセンターには、大別するとインバウンドとアウトバウンドの業務形態があります。
それぞれの形態を簡潔に説明すると、インバウンドは顧客からの問い合わせ電話を待つ、アウトバウンドは顧客に対し電話を掛けてサービスの案内をするという内容です。
インバウンドは受電のタイミングや問い合わせ内容が事前に把握できないため、幅広い知識と対応能力が要求されます。
一方アウトバウンドは、事前に目的を確認したうえで顧客へ電話を掛けられるため、トークスクリプトの流れに準拠していれば基本的な対応が可能です。しかし、電話がつながらない場合や顧客の都合で再架電を要求されることが多々あるため、電話対応の回数自体が増えやすい傾向にあります。
インバウンド、アウトバウンドの特徴を把握したうえで、自身にあった業務形態を選ぶとよいでしょう。
職位(ポジション)
前職までのマネジメント経験を活かした仕事がしたいのであれば、管理者を募集しているコールセンターに挑戦するのがおすすめです。
しかし、コールセンター未経験の状態で管理者になると、業務知識や対応スキルが伴っていないケースがほとんどのため、慣れるまでは苦労が絶えないでしょう。このような点も考慮したうえで、転職時の職位(ポジション)を選ぶようにしてください。
雇用形態
先述したように、コールセンターは「オペレーター採用かつ契約社員」で応募をかけている企業が多いです。そのため、雇用形態は正社員なのか契約社員なのか、正社員への登用はあるのかを事前に確認してください。
コールセンターでの昇進を今後目指すのであれば、正社員または正社員雇用を前提とした契約社員での転職が理想的です。自身の希望にあった求人が出ていないか定期的に覗いてみるとよいでしょう。
面接時に確認しておきたいポイント
募集要項をしっかりと読み込んだうえで、面接時に確認しておきたいポイントをご紹介します。
勤務時間の確認
正社員や契約社員は基本的にフルタイム勤務です。アルバイトやパートとして働く場合は、フルタイムなのか時短勤務なのかを選択します。
雇用契約の前にきちんと自身の希望する勤務時間を説明しておかないと、自身の予定より勤務日や時間が長いといったトラブルに発展する恐れがあります。
募集要項で「〇時~〇時まで勤務」など明確に勤務時間が記載されている場合はよいのですが、「〇時~〇時までの間で勤務可能」などの表記となっている際は、事前の確認と自身の希望を申告するようにしてください。
業務内容の詳細
大まかな業務内容は募集要項に記載されています。しかし、どのような問い合わせが多いのか、1日にどのくらい電話対応をしているのかなど、業務に伴う詳しい内容は面接時にしか確認できません。
入社後に「思っていた業務内容と違う」とならないためにも、少しでも気になる点があれば、遠慮せず面接官に質問してください。
通勤方法について
公共交通機関が発展している首都圏であればほとんど問題になりません。しかし、車通勤が主流の地方では通勤方法の確認が必須です。
自社で従業員駐車場を確保している企業もあれば、自分で駐車場を契約してほしいという企業もあります。
地方でも都心部だと月々の駐車場料金は結構な出費です。面接時に通勤方法や駐車場の有無を確認し、出勤日に無理なく出社できるかどうか確認しましょう。
持ち前のコミュニケーション能力をコールセンターで発揮しましょう
転職は今後の人生を左右する大きな選択のひとつです。コールセンター業界へ飛び込もうとしているみなさんは、「電話対応を極めたい」「人と話すのが好き」など、きっとコミュニケーション能力の高い方々だと思います。
より希望に沿ったコールセンターへの転職が実現できるよう、さまざまな情報を比較検討してください。
本記事が少しでも転職活動の参考になれば幸いです。
「電話対応 入門ガイド」は、基本的な電話の受け方やかけ方、クレーム対応の流れについて解説した無料ガイドです。入社時の学習にお役に立てください。
(参考書籍)
- 「コールセンター白書2021」
月刊コールセンタージャパン編集部/株式会社リックテレコム/2021.10.26