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2023.03.01
コールセンターで評価される人の特徴。新人オペレーターが目指すべき姿とは

コールセンターで働くオペレーターには、さまざまな能力を持った人たちがいます。例えば、架電または受電できる数が多い、後処理時間が短く内容も端的でわかりやすい、顧客アンケートの結果が良いなど、そのスキルは人によって異なります。

では、このようなスキルを持ったオペレーターのなかでも、とくに周りから評価される人にはどのような特徴があるのでしょうか?

今回は「コールセンターで評価される人の特徴」と題し、オペレーターのなかでも特に評価される人の特徴を解説します。

「自分の評価がなぜ低いのかわからない」と疑問に思っているオペレーターの方はぜひ最後までご覧ください。

コールセンターの現場でオペレーターに求められているスキル

コールセンターの現場でオペレーターに求められているスキルには、どのようなものがあるのでしょうか?

『コールセンター白書2022』によると、現場の管理者に聞いた「オペレータにもっとも求めたいスキル」は以下となっています。

・出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2022』/株式会社リックテレコム/東京/2022.10.31/P72

こちらのアンケート結果では、「対話マナーなどのコミュニケーション能力(ホスピタリティ能力)」が過半数以上の56%を占めています。

簡潔に解説すると、ここでいうコミュニケーション能力とは、顧客とスムーズなやり取りができる能力のことを指しています。

一方、ホスピタリティ能力は「思いやり」や「おもてなし」と称されることが多く、顧客に対してどれだけ寄り添うことができるかを表す言葉です。

以上のことから、「顧客目線で親身になって考え、円滑にやり取りができる人」が現場では求められていると言い換えることができます。

コミュニケーション能力やホスピタリティ能力といわれてもあまりピンとこない方も多いと思います。そこで、実際にコールセンターで管理者として仕事をしていた筆者が考える、顧客対応時に大切な要素をいくつかご紹介します。

顧客対応に大切な要素

●顧客の目線に立って考える

 「自分が同じ立場だったどうするだろう、どんな気持ちだろう」と考える

●顧客に合わせた会話スピードを心がける

 円滑にコミュニケーションを取るうえで、会話スピードを合わせるのは有効

●丁寧な言葉遣い

 丁寧かつ適切な言葉選びによって顧客に安心してもらえる

●顧客の話をしっかりと聞く

 話をしっかり聞くことで、オペレーターと顧客との間に信頼が生まれる

ざっと4つの項目をあげてみましたが、これらはすべてコールセンターで働いていればできて当たり前のものばかりです。あくまで筆者の経験上ですが、現場の管理者はオペレーターに対して高度な知識や技術をそこまで求めていません。

※テクニカルサポートなどの高度な知識や技術が要求される窓口は例外です

電話対応のプロとしての自覚を持ったうえで、敬語など最低限の会話スキルを用いて顧客対応してもらうことが、現場ではもっとも大切だと考えています。

もちろん、その他項目にあがっている「専門知識」や「問題解決能力」をないがしろにするわけではなく、一定以上の知識やスキルを持ったうえで顧客対応をこなす必要がある点は注意が必要です。

現役オペレーターの方で「上司からちゃんと評価されていない」と感じている方がいれば、自分自身に十分なコミュニケーション能力やホスピタリティ能力が身に付いているのか、いま一度考えてみましょう。

新人が目指すべきコールセンターで評価されるオペレーターの特徴

コールセンターで評価されるオペレーターの特徴を3つご紹介します。新人オペレーターとして働いている方は、このような人材になれるよう努力しましょう。

どんな問い合わせにも冷静に対応できる

コールセンターには日々多くの問い合わせがあり、そのなかには、憤慨している顧客からのクレーム電話なども含まれています。

そのような対応が難しい問い合わせに対しても、自身のペースを乱すことなくスムーズに対応できるオペレーターは、社内でとても重宝されます。

電話対応は一度ペースを乱されてしまうと、適切な案内をしようにもどこから説明したらよいのかわからなくなります。そのことから、ヒートアップしている顧客の話を聞きつつ、冷静に対応できる人材はとても貴重な存在のため、社内からも高い評価を受けやすいといえます。

チームワークを大切にする

コールセンターは、オペレーターと管理者が協力しながら顧客対応を行う場です。そのため、「自分もチームの一員なんだ」と自覚したうえで、どのように行動するべきか考えられるオペレーターは高く評価されます。

例えば、ベテランのオペレーターであれば、「管理者の手が空いていないときはヘルプ(手上げ対応)の代行をする」「OJTなど新人オペレーターの教育に率先して名乗り出る」などが考えられます。

オペレーターとしての能力がいくら高くても、チームワークを乱す人は評価されません。適正に評価されていないと思っている現役オペレーターの方は、一度、個人ではなくチームとして働いているという認識を持ちましょう。

商品やサービスの知識をつねに勉強している

顧客対応を円滑に進めるためには、自社商品やサービスへの深い知識が必要です。そのため、つねにこれらの勉強を怠ることなく続けているオペレーターは高く評価されます。

「本当に勉強しているかわからないじゃないか!」といわれてしまいそうですが、きちんと判断できる材料が存在します。それが1コールあたりの対応時間です。つねに知識を最新の状態にアップデートしているオペレーターは、勉強を怠っているオペレーターよりも対応時間が短くなります。

対応時間が短縮されれば、おのずと対応可能なコール数も増えますし、電話対応の長時間化によって顧客にかかるストレスを軽減させることもできます。

業務時間外まで無理に勉強する必要はありませんが、空き時間にマニュアルやFAQを確認するクセをつけるなどの工夫をしましょう。

オペレーターへの適切な評価が必要な理由

評価されるオペレーターの特徴については解説しました。この章では、オペレーターに対して適切な評価を下すべき理由について解説します。

コールセンターにおいて、オペレーターへの適切な評価が必要とされる理由は主にこの3つです。

  • 離職対策
  • 業務に対するモチベーションの維持
  • 将来的なキャリアアップへの期待

コールセンターはほかの業種と異なり、慢性的に人員不足に悩まされています。新型コロナウイルスの影響により現在は離職率が低くなっていますが、「ウィズコロナ」の時代へ移行した際には、これまでのように人員不足が再燃するだろうと予想されています。

評価がどのように付けられているのか、その判断基準がブラックボックスになっていると「正当に評価してもらえない」と離職を考える原因になりかねません。オペレーターが納得できる判断基準のもとで適切な評価を下すことが大切です。

また、コールセンターはストレスが溜まりやすい仕事でもありますので、業務意欲の低下が深刻です。そのため、業務に対するモチベーションの維持という観点からも、適切な評価に基づいた賃金の上昇などをオペレーターに示す必要があります。

そのほかにも「管理者へ昇進したい」と考えている意識の高いオペレーターもいますので、そのようなオペレーターの就業意欲を高めるうえでも、客観的な評価によるキャリアプランの提示はとても重要です。

参考記事:コールセンターでオペレーターのモチベーションを向上させる方法

評価されるオペレーターは“顧客目線”をつねに持っている

管理者などから評価されるオペレーターの大きな特徴は、つねに“顧客目線”での対応ができる人です。

流れ作業になってしまいがちなコールセンターの業務において、一人ひとりの顧客に寄り添いながら対応するのは、とても大変なことです。しかし、それを当たり前のようにやってのけるオペレーターは当然ながら高い評価を受けます。

コールセンターでの仕事をはじめたばかりという新人の方は、管理者や周りの同僚からの信頼が厚いオペレーターを一人見つけてください。

その人の良いところをどんどん吸収していけば、のちのち自分の持つ良さと相まって独自の強みへと昇華させられるはずです。

何事も一朝一夕にはいきませんが、少しずつ評価されるオペレーターへのステップをあがっていきましょう。

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≪参考文献≫

  • 「コールセンター白書2022」

月刊コールセンタージャパン編集部/株式会社リックテレコム/2022.10.31

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