こんにちは。「CallConnect」ライターチームです。
コールセンターやカスタマーサポートの業務は座りっぱなしになることが多いため、頭痛や腰痛などの体調不良を訴えるスタッフが後を絶ちません。
昼食やトイレ休憩などで立ち上げる場面があっても、業務時間全体からみれば微々たるものであり、体全体をリラックスさせるのは難しいです。
そこで今回は、コールセンタースタッフなどのオフィスワーカー向けに、体調管理の一環として、座りっぱなしの姿勢がもたらす危険性と座りながらでも空き時間にできるストレッチをご紹介します。
簡単にできるストレッチをご紹介しますので、ぜひ実生活のなかに取り入れてください。
- コールセンターで発生しやすい体調不良とは?
- 座りっぱなしは「エコノミークラス症候群」を発症させる可能性がある
- 業務中でも簡単にできるおすすめストレッチ
- 体調管理の一環としてこまめにストレッチを取り入れましょう
コールセンターで発生しやすい体調不良とは?
コールセンター業務をしていて、腰痛や肩こりなどに悩まされたことはないでしょうか?その原因として考えられるのが「座りっぱなしの姿勢」です。
座るという行為は前かがみの姿勢をとります。そのため、体を支えている筋肉が緊張状態になり血液の流れを悪くするのです。緊張状態になった筋肉には少しずつ疲労物質が蓄積されていき、最終的に痛みへと変化します。
そもそも人間の体は30分以上の時間を全く動かずに過ごすことはできないといわれています。つまり30分以上座った状態を保ち続けるのは、体に負担をかけていることと同じです。
また、寒くなる季節は厚着による衣服の重さなども相まって血行不良が進みやすく、腰痛や肩こりなどの体調不良を招きやすいといわれています。
そのことからも、座りっぱなしの姿勢を意識的に改善し、ストレッチなどの適度な運動を取り入れることが大切です。
コールセンターで発生しやすい体調不良の例
腰痛や肩こり以外のコールセンター業務で発生しやすい体調不良の例は、以下のとおりです。
- 眼精疲労
- 頭痛
- 冷え性
- 首の痛み
- 息苦しさ など
これらの症状は大抵の場合さまざまな原因が重なって起こる体調不良です。
例えば、眼精疲労からくる頭痛、肩こりからくる首の痛み、冷え性からくる腰痛などが考えられます。
また、ここ数年は感染症対策としてマスクをしたままコール業務をするケースが多いため、酸欠状態からくる頭痛やめまい、息苦しさなども増加しているようです。
座りっぱなしは「エコノミークラス症候群」を発症させる可能性がある
エコノミークラス症候群とは、正式名称を「肺血栓塞栓症(はいけっせんそくせんしょう)」といい、長時間同じ姿勢で座り続けて脚を動かさない状態でいることで、血行が悪くなり脚の静脈に血栓ができてしまう病気です。
発生した血栓は血液のなかを流れて肺へ到達し、肺塞栓(肺が詰まってしまう病気)を引き起こします。その結果、呼吸困難や胸痛などの症状があらわれ、場合によっては命にかかわります。
エコノミークラス症候群と呼ばれるようになったのは、長時間にわたり座りっぱなしの姿勢を余儀なくされる飛行機内で発生しやすいからだといわれています。ただし、ビジネスやファーストクラスでも同様に発症する可能性がある病気です。
コールセンターなどのオフィスワークも例外ではなく、長時間の着席はエコノミークラス症候群を引き起こす危険性を秘めています。そのため、事前に予防策を講じる必要があります。
エコノミークラス症候群の予防法
厚生労働省が提唱しているエコノミークラス症候群の予防には以下の6つがあげられています。
- ときどき、軽い体操やストレッチ運動を行う
- 十分にこまめに水分を取る
- アルコールを控える。できれば禁煙する
- ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない
- かかとの上げ下ろし運動をしたりふくらはぎを軽くもんだりする
- 眠るときは足をあげる
とくにコールセンターは次々に入電してくる顧客への対応を余儀なくされるため、水分補給のタイミングを逃しがちです。
「顧客対応1回ごとに水分を取る」「保留中に少しだけ水を飲む」など、自身だけのルーティンをつくって水分補給を忘れないように心がけてください。
≪補足≫
カフェインが多く含まれているコーヒーや緑茶は体内の水分排出を促す作用があります。水分補給を目的とするのであれば、ノンカフェインのお茶や水を飲むようにしましょう。
エコノミークラス症候群を予防するための足の運動
厚生労働省のホームページでは「予防のための足の運動」も6つ紹介されています。
- 足の指でグーをつくる
- 足の指をひらく
- 足を上下つま先立ちする
- つま先を引き上げる
- ひざを両手で抱え、足の力を抜いて足首を回す
- ふくらはぎを軽くもむ
ここで紹介されている足の運動は、顧客対応の空き時間などに取り入れられる簡単なものばかりです。
すぐに実行できると思いますので、体調管理の一環としてぜひ日々の習慣に取り入れてみてください。
業務中でも簡単にできるおすすめストレッチ
顧客対応が途切れた合間時間などにできる簡単なストレッチをいくつかご紹介します。
椅子に座ったままできるものなので、無理のない範囲ではじめてみましょう。
≪注意点≫
持病を持っている、妊娠している、定期的に医師の診察を受けているという方は、担当医に相談の上で行ってください。
姿勢改善
≪ストレッチ手順≫
① 人差し指であごを軽く押し、少しだけあごを後ろに引く
② 30分に1回程度を目安に行う
≪解説≫
コールセンターなどのデスクワークでは、背筋を伸ばした状態を何時間もキープするのが難しく、いつの間にか前かがみになりがちです。あごを少し引いた状態にすると自然に背筋が伸びた正しい姿勢をとることができるのでおすすめです。
肩甲骨まわりのストレッチ
≪ストレッチ手順≫
① お尻の後ろで手を組む
② 肩甲骨を内側に引き寄せて両手を引き上げる(無理のなくあげられるところまで)
③ この流れを3~5回ほど行う(できる範囲でよい)
※肩甲骨を寄せることを意識しつつ、反り腰にならないようにするのがコツです。
≪解説≫
肩甲骨まわりをほぐすことで血流が良くなり、肩こりや首こりの予防につながります。姿勢も改善されるといわれているので、猫背気味の方にもおすすめです。
腰痛予防のストレッチ
≪ストレッチ手順≫
① 背筋を伸ばした状態で椅子に浅く座る
② 脚を4のかたちになるように組む
③ 脚を組んだまま体を前に倒す
④ 左右を組み替えながらそれぞれ10秒程度行う。
※背中が丸まらないよう、背筋を伸ばしながら行うのがコツです。おへそを足に近づける感覚を持つと背中が丸まってしまうのを防げます。
≪解説≫
腰痛の原因はさまざまですが、そのひとつに「お尻の筋肉が硬くなっている」という点があると考えられています。ストレッチでお尻の筋肉をやわらかくすることにより、腰痛の予防が期待できます。
体調管理の一環としてこまめにストレッチを取り入れましょう
コールセンタースタッフとして必死に顧客対応をしていると、いつの間にか2時間、3時間と座りっぱなしの状態が続いていることがあります。
そんなときは一度「綺麗な姿勢で座れているか」「足がむくんでいないか」「頭痛がないか」など、自身の体調を確認してください。
今回ご紹介したエコノミークラス症候群の予防法や各種ストレッチを取り入れて、万全の状態で顧客対応ができるよう体調管理に努めましょう。
「CS立ち上げのイロハ」は、CS部門立ち上げ期に直面するであろう課題とその対応方法について解説した資料です。
CSの重要性を理解し、顧客に愛されるサービスを目指しましょう。CS担当者必見の内容です。
【参考サイト】
・厚生労働省:エコノミークラス症候群の予防のために
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170807.html