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2022.10.07
企業がコールセンターを地方に設立する理由と設立前の留意点を徹底解説

コールセンターの地方進出が進んでいる近年。都心と比べて賃金が安いことから、多くのコールセンター運営企業が地方での設立を試みています。

また、地方だけでなく海外にコールセンターを設立する企業も出てきており、都心部からの機能分散が顕著にみられる状況です。

そこで今回は、企業がコールセンターを地方または海外に設立する理由と、設立前に留意すべきポイントについて解説します。

地方や海外ならではの魅力と問題点をしっかり理解したうえで、今後のコールセンター運営に役立てていきましょう。

コールセンターを複数拠点(サイト)運営している企業は多い

コールセンターを運営する企業の多くは、複数の拠点を設け事業活動をしています。

『コールセンター白書2021』によると、運営しているセンターの拠点数(サイト数)を聞いたアンケート結果は以下のとおりです。

・出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2021』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.26/P55

1カ所と回答する企業が37%と最も多くなっているものの、2カ所以上の拠点でコールセンターを運営しているとする回答が全体の6割以上となっています。

ではなぜ、地方を含む複数の拠点でコールセンター運営をする必要があるのでしょうか?次章でその理由を詳しく解説します。

なぜ企業はコールセンターを地方に設立するのか

企業がコールセンターを複数拠点で運営する際、その候補地となるのが地方です。その理由として、地方には都心部にはないさまざまなメリットがあるからです。

『コールセンター白書2021』に掲載されているアンケートによると、回答企業が拠点を複数に分散している理由は以下のとおりです。

・出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2021』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.26/P55

このアンケートのなかで注目すべきは、「災害時のバックアップ拠点として(BCPの観点から拠点を分散している)」と「コスト(人材・立地)削減のため」の2項目です。それぞれの内容をもう少し深堀りします。

① 「災害時のバックアップ拠点」としての役割

近年は地震や大雨など、これまでに類をみない自然災害が日本でも確認されるようになりました。そのため、コールセンターを運営する企業の多くが、BCP対策の一環として地方に拠点を設立する流れを取っています。

BCP対策とは、BCP(Business Continuity Plan)を略した呼称であり、日本語では「事業継続計画」と呼ぶのが一般的です。自然災害で被災したときなどに拠点が1カ所だけでは、事業活動がすべて停止します。そのため、複数拠点に業務機能を分散させ、事業活動が継続できるよう計画・指針を作成する必要があるのです。

ここ数年は各社ともBCP対策への意識が高くなっています。その理由として新型コロナウイルスの感染拡大があげられます。

コールセンターは業務の性質上、オペレーター同士の席間隔が近いだけでなく、管理者によるエスカレーション対応も近距離で実施されます。また、電話対応時の雑音を減らすため、窓を閉めて業務を行っていることがほとんどです。

これらの課題を解決する手段のひとつとして導入されたのが「テレワーク」です。

自宅にいながらコールセンター業務を遂行できるテレワークは、センター内における感染拡大を防止できるだけでなく、自然災害などによるリスクを回避するというBCP対策の観点からみても有効な手段といえます。

このような理由から、今後さらにテレワーク化や地方都市への拠点分散の動きは加速するだろうと予想されています。

② 「コスト削減」が図れる

コールセンターを地方に設立する大きな理由として、賃金やオフィスをレンタルする際の賃貸料が安いことがあげられます。

例としてオペレーター採用時の時給の違いをみてみましょう。

・出典:月刊コールセンタージャパン編集部/『コールセンター白書2021』/株式会社リックテレコム/東京/2020.10.26/P69

このアンケート結果によると、地方の約4割にあたる37.5%が「1200~1400円未満」なのに対し、首都圏になると「1400~1600円未満」および「2000円以上」がともに30.4%と高い比率になっています。

このように、地方と首都圏(都市部)では、オペレーター採用時の時給に数百円単位の違いがあるのです。これを「オペレーターの数×数百円の違い」と考えれば、人件費などのコストを抑えたいという企業側にメリットがあるといわざるを得ません。

とはいえ、「そもそも働く場所が少ない」という課題を抱えた地方自治体も多いことから、コールセンター誘致による雇用創出は、企業側だけが一方的に恩恵を受けているのではないともいえるでしょう。

地方だけでなく海外にもコールセンターを置く理由

コールセンターを地方に設立するだけでなく、海外支社というかたちで整備する企業も出てきました。

その背景には、先述したBCP対策や人件費などのコスト削減も名目に含まれていますが、それ以外の理由として「ネイティブスピーカー人材の確保」があげられます。

コールセンターにはさまざまな言語を話す顧客から入電があります。そのため、日本語以外の言葉を話せるネイティブスピーカー人材の確保は長年課題のひとつとなっていました。

その課題を解決する手段として、海外にコールセンターを設立するという方法が生まれたのです。

この手法は英語や中国語など、専用の言語窓口を設置しているコールセンターが主に採用する方法であり、グローバル展開している企業でよくみられます。

「マルチサイト化」を検討する際に考慮すべき7つのポイント

都市部だけでなく、地方や海外にコールセンターを設立し拠点を複数に増やすことを「マルチサイト化」といいます。

マルチサイト化によるメリットは多数あるものの、拠点を増やす際はさまざまな条件を考慮しなければなりません。

マルチサイト化を進めるうえで考慮すべきポイントは以下の7つです。

≪マルチサイト化に向けたチェックポイント≫

  • コールセンターの立地条件
  • 設立先地域における雇用環境
  • 通信設備の充実度
  • 地方自治体の企業誘致に向けた支援の有無
  • 公共交通機関などの整備状況
  • 気温などの気象環境
  • 設立先地域で過去に発生した自然災害の内容

コールセンターをマルチサイト化するためには、最低でもこの7つのポイントを押さえなければいけません。

このなかのどれがひとつでも欠けてしまうと、「求人を出しても人が集まらない」「新規設立に予想以上のコストがかかった」などの課題発生率が高くなります。

とくに海外で拠点を設立する際は法律や文化の違いに注意が必要です。

まとめ:企業が地方や海外にコールセンターを設立するメリットはとても多い

企業が地方や海外にコールセンターを設立するのは、BCP対策やコスト削減などさまざまなメリットがあるためです。

手広く展開しすぎると「ノウハウの蓄積が難しくなる」などのデメリットもありますが、それを差し引いてもマルチサイト化の恩恵は大きいといえます。

テレワークの増加などが理由で拠点数を減らしている企業もあるため、今後もマルチサイト化が続くかは不透明ですが、現時点における主流なコールセンター運営方法のひとつであることに間違いありません。

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【参考書籍】

  • 「コールセンター白書2021」

月刊コールセンタージャパン編集部/株式会社リックテレコム/2021.10.26

  • 「図解でわかる コンタクトセンターの作り方・運用の仕方」

(著)有山裕孝・仲江洋美・市瀬眞/株式会社日本実業出版/2021.3.1

合同会社selfree selfreeは「愛される企業を増やす」を企業理念に、取引先やパートナー、社員に対して真摯誠実な会社を増やすことを目標に日々行動しています。
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